ひとことで介護といっても、実は介護の期間は4つに分けられて考えられています。適応期からはじまり、安定期、低下期、そして看取り期です。
看取り介護とは、人生の最期の介護を指します。死が避けられない人の身体と心の苦痛をできるだけ減らし、本人の希望を第一に、尊厳のある人生の締めくくりをサポートすることです。
看取り介護は、この看取り期に入ってから計画を立てて実行してもきっと間に合いません。そのため、低下期の衰弱の進行や回復が見込めない状態の時から、少しづつ計画を立てて行くことが必要となってきます。繊細なケアとなります。いつ、本人や家族の気持ちや希望を聞き取るか、そのあたりから細かく考えていくことが求められます。本人たちの希望を一番叶えたいのはもちろんですが、考慮しなくてはいけないのは体調や心身の状態です。医師や看護師などとチームになって取り組むことが大切になってきます。
看取りの場所は3箇所に分けられます。まず、約8割の人が最期を迎える病院です。病院では終末期医療といって、医師の指示のもと治療が行われます。家族に対しても、その都度医師からの説明を受けることができます。最後まで高度な医療を受けることができるのが特徴です。
自宅で最期を迎える場合もあります。しかし、体制を整えることが難しく、家で最後を迎えたいという人は多いのですが、およそ1割の人しか叶えられていないのが現実です。そして、最近増えてきているのが施設での看取りです。特に、特養における看取りが増えています。